「やっては いけない ?! 誤った褥瘡ケア」
−外科医からのアドバイス−
前橋日赤形成外科部長 堤箸 延幸先生

1、 褥瘡治療と医療環境
  高齢者の増加―寝たきり

2、 医療給付との関連
  褥瘡対策未実施減算
  褥瘡対策チームの設置
  診療計画書の作成
  マットレス等の適切な使用

3、 褥瘡の病理

  発症の予防
  褥瘡の評価・分類法

4、 創傷処置の基本的知識の動向
  処置の実際
  デブリドマン:壊死した皮膚の切除
  ドレッシング:
      @ 創面を湿潤に保つ
      A 周囲を乾燥に保つ
      B 浸出液のコントロール
      C 死腔の処置
   普段の創処置の実際
      生理食塩水で、噴出するように洗浄する
      抗菌剤の使用

5、 治療薬剤

  * カゼックス・デブリサン・ゲーベンクリーム・アクトシン軟膏・プロスタンディン軟膏
  * フィブラストスプレー:感染がない
  * プロメライン軟膏

6、 私の治療方針とその実際
  入浴
    全身状態が悪化している場合を除いて可能
    創部の洗浄化に効果あり  
  治療の順序
    @:発赤のみ
      発熱・全身状態不良 → 深部の感染を疑う
      他の異常所見無し  → 除圧・観察   
    A:皮膚のびらん・潰瘍
      発熱・全身状態不良 → 深部の感染を疑う
      壊死組織が付着   → 切除・プロメライン軟膏
      浸出液が多い     → ユーパスタ軟膏
    B:皮膚の高度な壊死、ポケット状欠損

    1、 壊死軟部組織が付着して悪臭が発生している場合
      過酸化水素水(オキシドール)で洗浄、ゲーベンクリーム塗布
    2、 多量の膿が排出している場合
      デブリドマンを行いつつ、過酸化水素水で洗浄、更にイソジンで消毒し、
      ヨードフォルムガーゼを挿入   
    3、 排膿は止まったが、多量の浸出液がある場合
      壊死軟部組織の切除、僅かにイソジンを滴下した生食水で洗浄、
      ユーパスタ軟膏  

基本原則
  @:除圧
  A:清潔な創部の環境を形成する
  B:無駄な薬剤・医療材料を使用しない
    耐性菌の蔓延、治癒の遷延